ヒノトリの有頂天ブログ

B'zを中心に、たまにプロ野球、倉木麻衣についてつづります♪

【B’z】サマソニ ~ネタバレ注意!~

※この記事は現在開催中のツアーのネタバレを多く含みます。ご注意ください。

 

 

 

 

 B'zは8月16日に東京(千葉・幕張)、18日に大阪で、サマーソニック2019にヘッドライナーとして出演した。これまでB'zは2回サマソニに出演しているが、ヘッドライナーははじめて。サマソニ側は、集客が落ちるイベントの集客回復を図ろうと、日本人初のヘッドライナーとしてB'zにオファー。B'zは二つ返事でオファーを受けた。

 

 二つ返事で受けたオファーの期待に応えるべく、B’zは無事、圧倒的な演奏と歌唱でステージを終えた。ファンとして、ファンでない人にも向けたライブでB’zが圧倒的なパフォーマンスを見せつけ、その様子に歓喜する様子をツイッターで調べることで、ファンであることの喜びを感じる人も少なくないだろう。

 

 こうした中、今回B'zが披露したのは全てツアーで演奏している曲だった。ちなみに、東京、大阪とも演奏した曲は同じだった。演奏した曲の中身を見ると、ツアーで演奏しているセトリから、サマソニのセトリを予想はできたことではあるが、サマソニでは、アルバム曲を5曲もやっている。さらに、そのチョイスにもこだわりがみられる。兵、走る、デウスは予想できたが、トワニワカク、WOLF、マジェスティックを入れてきた。初見で馴染みやすそうなマイニューラブやMRAMOURではなく、トワニワカクを入れたのが今回の最大の評価ポイントだろう。トワニワカクを入れたのは初見でトワニワカクという合唱部分を歌える上、TAKのギターを存分に楽しめるとの判断か。

 

 

 そして、ファンに注目されているのが、1、2曲目のREDではじまり声明につながるところだろう。この2曲は、世間一般にはそこまで知名度もないであろう。一方、2017年のロッキンではツアーで1曲目でやっていた声明を排除してまでも、ロッキンの主要客がB'zがはじめてベストアルバムを発売した1998年前後に馴染みが深く、ロッキン世代に浸透していそな曲をマーケティングし、さまよえる蒼い弾丸→Liar!Liar!の流れを構築した。それを鑑みると、このセトリはかなり攻めている。ロッキンではある種保守的に、マーケティングに沿った選曲をしたからだ。サマソニのセトリを見るまでは、今回はツアー中でかつ新しいメンバーのため選曲に対しての柔軟性に乏しいものの、ツアーでやっていない曲で、フェスの中核をなす定番曲(ギリギリchop、愛のバクダン、ZERO)をリハなどで演奏し、セトリに盛り込んでこないと成り立たないとみていた。

RED

RED

  • B'z
  • ロック
  • ¥250

Still Alive

Still Alive

  • B'z
  • ロック
  • ¥250

 

 だが実際は、アルバム5曲と近年のシングル曲を組み込んで、成立させている。セトリの中にミリオンヒットした曲はない。厳密には裸足の女神があるが、半分以上アコースティックバージョンのため、ここでは除外して考える。セトリの中でヒット曲と言えるのは、ultra soul、イチブトゼンブ、さまよえる蒼い弾丸くらいだ。それでもB'zのライブを体感したことのない多くのサマソニ来場者は十分に満足したようだ。

 

 これまでライブのセトリは、シングル曲中心で、選曲が保守的なB'zにあって、今回の経験は今後に大きな意味を与えるように思う。Mr.childrenやサザンでさえ、ライブの重要な位置でアルバム曲やそこまでヒットしなかったシングル曲をやる場面も多々見かける。B'zの場合、今回フェスで披露したRED、声明と言えどオリコン1位を獲得している。その点でほかのアーティストの2位、3位の曲より知名度は高いわけだ。ほかのアーティストは2位、3位の曲をフェスやライブでやらざるをえない。一方、これまでB'zは初期以外、全てのシングル曲で1位を獲得してきたため、知名度はほかのアーティストより優位性があるはずだが、シングル曲の中で優劣を付け、知名度が高そうな曲を選んでライブで披露している。アルバム曲でも同様に、B'zはオリコン1位を獲得し続けてきた。ゆえに、オリコン2、3位のアーティストのアルバム曲よりはB'zのアルバム曲の方が知名度が高いわけだ。したがって、過度に曲ごとに優劣をつけなくても十分に知名度はあるのではないか。

 

   そのことを証明したのが今回のサマソニのセトリだったように思う。REDや声明もファンでなくても多くの人が知っているし、知らなくとも曲の力と演奏力で場を盛り上げることができた。これはフェスより、ファンの多いライブこそセトリでもっと冒険できるはずだ。

 

   冒険の萌芽は、ツアーで演奏しながらサマソニでやらなかったヒット曲、今夜月の見える丘に、OCEANを差し置いてアルバム曲をセトリに組み入れたところにも表れている。今月月の見える丘にはツアーでテンポが合っていなかったこともあるが、思い切ってセトリから外したのは英断だったのではないか。結果、盛り上がりが重視されるフェスではアルバム曲であるトワニワカクが活きたようだ。

 

    ファンとしては、メンバーの変更という冒険だけでなく、ぜひセトリにも冒険の要素を取り入れてほしいところだ。