先日、WOWOWで8月に開催されたサマーソニック2019の映像が放映された。放映されたのは披露した曲のうち、RED、有頂天、ultra soul、裸足の女神、イチブトゼンブ、Still Alive、兵、走るの7曲。ライブでは新しいバンドの音を細部まで聴くことが難しかったが、映像では新バンドの演奏を細部に渡って聴くことができた。
新しいバンドの中でも特に、モヒーニ・デイのサウンドが新鮮だ。モヒーニはサマソニ前のツアーに入るまでスケジュールの都合で4日しかB’zのための時間が取れず、泣きながら練習したというだ。そのため、ツアー開始当初は演奏以外でパフォーマンスをする余裕はなかったという。だが、ツアー終盤に差し掛かったサマソニでは演奏のみならず、ステージ中央でのパフォーマンスや曲のノリに合わせて拳を上げたりと観客を盛り立てた。その様子を今回の放送で十分に見ることができた。
B'zの二人が言うように、新バンドによって既存の曲も印象がだいぶ変わった。同じultra soulでもベースラインが異なることで、違うグルーヴが生まれていて、非常に良い。ただ、このメンバーのグルーヴが未来永劫続くことはないだろうし、このグルーヴがB’zの理想形とは言えないだろう。継続してこのグルーヴだと飽きる可能性がある。このグルーヴは、バンドメンバー一新で新たな地平に踏み出したB'zの第一歩というより、新たなB’zの一面を見せてくれるものだ。B'zの理想形はこれまでのバリー・スパークス、シェーン・ガラース、増田隆宣、大賀好修のバンドの終盤なのかもしれないし、今後つくりあげるバンドなのかもしれない。
誤解されかねないので繰り返しになるがもう一度記すと、新バンドは非常に良い。サマソニで披露した曲たちには見事にフィットし、曲の新たな側面を描き出した。
そして、いよいよ来年、今年のツアーの映像作品をリリースすることが発表された。今回WOWOWで放送された曲以外も見ることができる。待ち遠し限りだ。
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