このアルバムが発売される前年に発表した「ALL MY BEST」のヒット後、はじめてのアルバム。同アルバムにも収録されている4、10が入るが、曲のアレンジがこのアルバムの雰囲気に合わせて大幅に変えれている。4については、当初倉木はこのバージョンをベストアルバムに入れたかったとしているくらい、素晴らしいアレンジに仕上がっている。おすすめ、1、12、13。1はこのアルバムのリード曲。touch Me!から続く、望月氏作曲による攻撃的なナンバー。この曲ではダンサブルな要素も加わり、よりノリが良くなっている。近年はライブではやらなくなってしまったのが残念。12は、ピアノ主体のバラード。切ない歌詞が倉木の声の魅力を引き出す。13は、流れるようなメロディーが特徴の楽曲で今でもライブでやることがある。初期の楽曲を彷彿とさせ、それらの負けるとも劣らないため往年のファンからも人気が高そう。
長年、多くのファンから倉木の「最高傑作」との評価を受けるアルバム。このアルバムが評価される理由はタイトル通り、「おとぎの話」をコンセプトに一貫して、それに類する曲が並び、さらに各曲の完成度が高いことにある。「このアルバムを超えるアルバムは出せない」とも言われる。倉木自らがアレンジ等に積極的に関わるようになった「FUSE OF LOVE/2005年」以前のアルバムであることから、全盛期真っ只中の倉木を支える制作チームが総力を結集した渾身のアルバムであるといえるだろう。おすすめは、4、6、12。4は「ALL MY BEST」に収録したり、2009年の10周年記念ライブでも披露するほど人気が高く、その名声に見合った楽曲。6はリリース当時から非常に人気が高い楽曲で、昔ファンクラブで実施したアンケートで上位(1位だったかも?)にランクインした曲。恋焦がれながら、切なさが残る歌詞を見事に歌い上げている。12は、静かな楽曲で、幼少期田舎で過ごした人なら非常に共感ができる歌詞になっており、幼少期、友達と帰った帰り道を思い出せてくれる。
Bestアルバムを元旦にリリースするのが流行った時代に、倉木は元旦にオリジナルアルバムを投入。ヒットシングルのないこのアルバムはあえなく撃沈し、まさかの14位に終わった。だが、ヒットチャートとは裏腹にアルバムの完成度は高い。目を引くようなシングルや、耳障りのよいリード曲はないものの、アルバム全体で曲の雰囲気が統一されており、一貫性がある。おすすめは、1、9、10。1はアルバムタイトル曲で、R&Bテイストを醸し出すかっこいい楽曲。全米デビュー曲である「Baby I like」を思い起こさせる。ぜひライブで聴きたいのだが、難しそう。9は、サビのフォルセットが心地よい。なかなか表に出ることのない楽曲であるため、もったいない。10は、タイトル的に先ほど紹介した「FARY TALE」に入ってそうだが、このアルバムの方が合う。ゆっくりとした曲調で、落ち着きを与えてくれる。
漢字にすると、「永遠に若く」か。当初、稲葉氏の造語かと考えたが、単純な日本語だった。「Man of the Match」に近く、「トワニワカク」というフレーズを刷り込んでいくようなパートがある。サビの間に挟まれるギターがたまらない。歌詞自体は、加齢による衰えに抗いたいといった内容だが、加齢に限らず、厳しい状況に置かれても「アキラメナイ」を脳に刷り込んでくれる。
今年は、Pleasureをやるであろうことから、ultra soul、イチブトゼンブ以外の良くやる曲を排除。そのため、アルバム曲中心(アルバム曲で、やらなかったのはQueen of the Nightだけ)、ほかもあまりやらないシングル(FIREBALL、MOTEL,DIVE、BANZAI)で固めた。特に後半4曲はアルバム曲だけで乗り切り、自信と矜持を感じられる力強いツアーとなった。