守備範囲を示す指標の一つ、RF(レンジファクター)。このRFは、守備機会を出場イニング数で割って9倍したものだ。これまでは選手の失策数に視点が行きがちだったが、今ではRFは選手の守備力を見るのに、最も重要な指標だといっていい。そこで、私が野球をみている、RFの数値を見つけることができる2000年以降に区切り、各ポジションの歴代最高RFをまとめた。おそらく、下記より高い数値を記録した選手がいる可能性があるが、そこはご容赦いただきたい。
キャッチャー ヤクルト・古田敦也 盗塁阻止率.630(2000年)
→捕手はRFがないので、盗塁阻止率とした。古田の最高は1993年の.644だ。通算でも.450を超え、驚異的な数字を叩き出している。
ファースト ロッテ・福浦和也 RF10.59(2003年)
→清原や駒田も候補の一人だか、2000年代では福浦だ。
セカンド 広島・菊地涼介 RF6.21(2015年)
→昨年は、RFが山田に負け守備範囲に陰りが見られる。年齢的なものもあるだろうが、もう一度盛り返してほしい。
ショート ロッテ・小坂誠 RF5.31(2001年)
→小坂は、7年連続でRF5以上を記録。名手と言われた鳥谷でさえRF5以上を記録したのは一度だけ、宮本や坂本はRF5以上を記録したことはない。少々物足りなさを感じる小坂の打撃力だか、それを補ってあまりある守備力だと言えるだろう。
サード 中日・中村紀洋 RF2.81(2008年)
→豪快な打撃とは裏腹に高い守備力も評価される選手。サードでは、村田や今江、小谷野らが候補にあがるが中村が数値的には上のようだ。ショートからコンバートされた宮本も捨てがたいが、宮本をサードとして入れて良いものか疑問が残るため、サードを中心に守ってきた選手から選んだ。
→レンジファクターもさることながら、捕殺数も多い。晩年はさすがのイチローと言えど、レンジファクターを落としたが、それ以外は安定したレンジファクターを残している。
センター ロッテ・岡田幸文 RF2.85(2013年)
→通算本塁打は0と、貧弱な打撃の一方で、圧倒的な守備範囲でファンを魅力した。特に2011年6月15日の対巨人戦では、3つの大ファインプレーでファンを沸かせた。
レフト 西武・秋山翔吾 RF2.92(2012年)
→今や球界を代表する選手の一人だか、2012年当時はフルシーズン出場前だった。秋山がフルシーズン出場できなかったのは、打撃が原因だった。そのため、当初から守備はよく、肩も強かった。30歳出迎えた昨シーズンはレンジファクターに若干の陰りが見られるものの、高い守備力は顕在だ。
※秋山の本職はセンターだか、ほかの二人との兼ね合いでレフトとした。
これらのメンバーを打順にしてみると、
1 イチロー
2 菊池
3 秋山
4 中村紀
5 福浦
6 古田
7 小坂
8 岡田
9 投手
なかなか強いのではないだろか。7,8は少々貧弱だがそれを補ってあまりある守備力がある。