注目を集める2023年WBC。アメリカでは、カーショーやトラウトらスター選手が続々と出場を表明するなど、過去最大の盛り上がりを見せています。
国内でも大谷を筆頭に、メジャーリーガーのダルビッシュ、鈴木誠也が出場の意志を表明しています。一次リーグは、日本、韓国、オーストラリア、チェコ、中国です。敵となるのは韓国くらいで特段問題なく、次のステージへの進出が見込まれます。そこで、準決勝、決勝などでの強豪の対プエルトリコ戦、対アメリカ戦を見据えた代表選手28人を選出してみました。選出理由と今シーズンの成績、特筆すべき数字なども書いています。
まず、野手から。スタメン9人は以下の通りです。
【スタメン 9人】
1.レフト 吉田 正尚(打率335 打点88 本塁打21)
特筆すべきは出塁率447。2017年以降は一貫して出塁率400を超えています。レッドソックスでも1番打者として活躍が期待されることから1番にしました。本人は出場したい意向のようですが、打者はメンバー変更不可のため、どうなることやら。。。でも優勝するには絶対に必要な選手だと思います。
2.DH 大谷 翔平(打率273 打点95 本塁打34)
昨シーズンは終盤に18試合連続安打を放つなど、安打数160を記録。強みの長打力、走力も発揮できる打順に据えました。
3.ライト 鈴木 誠也(打率262 打点46 本塁打14)
メジャー1年目にしてもまずまずの成績を残しています。日本時代の5年連続300超の打率と6年連続25本塁打以上の長打力、さらに「神ってる」勝負強さに期待にして、吉田、大谷を返す活躍がみたいです!
4.サード 村上 宗隆(打率318 打点134 本塁打56)
もはや説明不要でしょう。歴代最高の4番としてMLBの投手相手にどこまで打てるのか?期待したいです。
5.ファースト 浅村 栄斗(打率252 打点86 本塁打27)
ここ2年は打率を落としているものの、その長打力と勝負強さは健在。今シーズンは得点圏打率317を記録しています。村上の後を打つ打者として適任と判断しました。
6.センター 柳田 悠岐(打率275 打点79 本塁打24)
今シーズンは成績を落としました。近年はライトでの出場ですが、それも本人の守備負担を考慮してのこと。センターが守れるのであれば、競合の塩見、近本らと比較しても圧倒的だと思います。特に今シーズンはオリックスと競り合ったシーズン終盤での輝きが光りましたので、WBCの大舞台でも活躍してくれることを信じています。
7.ショート 坂本 勇人(打率286 打点38 本塁打6)
2019年には40ホーマーをマークしたものの、今シーズンは本塁打6本と低迷。本人も試行錯誤している様子です。しかし、今なお、その勝負強さと守備力は魅力的です。
8.セカンド 山田 哲人(打率243 打点65 本塁打23)
2019年以降は打率2割台に低迷していますが、概ね20本以上をキープしています。
守備力もあり、全盛期より守備範囲、打力の落ちた菊池よりここ1番の打力のある山田を選びました。
9.キャッチャー 甲斐 拓也(打率180 打点27 本塁打1)
打力のある選手ではありません。今シーズンの打撃成績は酷い。。。ですが、やはり捕手としてリード、守備力で彼を上回る選手は現状いません。1点が勝負を分ける短期決戦でのリードの重要性を加味して甲斐を9番にしたいと思います。
控えや野手6人は以下の通りです。
【控え 6人】
①西川 龍馬 左の代打 内外野守備要員(打率315 打点53 本塁打10)
内外野守れて足もそこそこ速く、難しい球種をヒットにできる天才肌タイプ。左の代打としても使える選手だと思います。
②中田 翔 右の代打(打率269 打点68 本塁打24)
ここぞの長打力に期待です。今シーズンは見事に復活を果たしました。大舞台に強いため、浅村もしくは山田不調時のスタメンとしても使いたいです。
③塩見 泰隆 代走外野守備固め(打率276 打点54 本塁打16)
盗塁数2年連続20超の俊足かつパンチ力もあります。日本シリーズではぽかをやかしてましたが、守備範囲は広く、上手いです。吉田に守備の不安が残る中で、終盤に甲斐のところで代打。柳田をレフトに回し、塩見をセンターで起用したいところです。
④源田 壮亮 代走 内野守備固め(打率266 打点17 本塁打2)
5年連続ゴールデングラブ賞の圧倒的なショートの守備と走力が武器です。代走、もしくは坂本のコンディション不良時にスタメン、ショート、セカンドの守備固めとして起用したいです。
⑤中村 悠平 第二捕手(打率263 打点28 本塁打5)
ヤクルトを2年連続優勝に導いた捕手として功績は大きいと思います。甲斐は打撃に難があるため、代打を随時起用する形になります。そのため、その後を守るリードの良い守備型の捕手として期待したいです。
⑥坂倉 将吾 左の代打 代打 第三捕手(打率288 打点68 本塁打16)
捕手としての守備力にも難があるものの、長打力のある打撃はピカイチ。足も速いです。代打を基本線に、いざという時の捕手として控えにおきたい選手です。
続いて、投手です。 ※大谷は二刀流出場、打者としてカウントしています。
【投手 14人】
~先発~
①大谷 翔平(15勝9敗 防御率2.33)
今シーズンの奪三振数219。奪三振率11.87とリーグトップでした。成績をみれば他の選手を凌ぎます。最重要試合は彼しかないと考えいます。
今シーズンは16の勝ち星を積み上げました。WHIP(=1投球回当たりのランナー数)0.95。メジャー移籍後、最低でした。大谷と並んで侍ジャパン投手陣の双璧だと思います。
③山本 由伸(15勝8敗 防御率1.68)
WHIP0.93は4年連続1以下。2年連続でパリーグの先発投手タイトルを総なめにしました。現在、国内リーグでは最高のピッチャーです。しかし、今年のポストシーズンでは蓄積疲労のためか、不安定な内容だったのが、心配なところです。
④佐々木 朗希(9勝4敗 防御率2.02)
今シーズンついに頭角を現した投手。史上最年少で完全試合も達成しました。球種は基本的にストレートとフォークですが、WHIPは脅威の0.80。コントロールも良く、大崩れしないのは最大の強みです。場合によっては重要な試合での先発もしくは第二先発も期待したいです。
~第二先発~
①今永 昇太(11勝4敗 防御率2.26)
怪我からの華麗な復活を果たした今シーズンのWHIPは0.94と初の1以下を記録。安定感のある投球でチームを躍進に導きました。左の先発では現在、ナンバーワンということで選出しました。
今シーズンは勝ち星こそ伸びなかったものの、防御率は良かったです。34歳を迎えましたが、まだまだ健在だと思います。ツーシームが投球の2割と、メジャーの打者にも通用しそうです。
③伊藤 大海(10勝9敗 防御率2.95)
ルーキーイヤーの2021年と大きく変化のない成績でしたが、今シーズンは新庄監督の元、中継ぎや抑えも経験。2021年の東京五輪での大車輪の活躍を鑑みて、ぜひ入れたい選手です。
④高橋 宏斗(6勝7敗 防御率2.47)
20歳の若き右腕。奪三振率は先発投手ではリーグトップの10.34。最大の武器であるスプリットは空振り率33%をマークしました。これは千賀のフォークの32%、山本由伸のスピリットの22%を凌駕する数字です。国際大会でも外国人打者からこの球で三振を奪う姿をみたいです。
~中継ぎ~
①栗林 良吏(31セーブ 防御率1.49)
ルーキーイヤーより成績を落としましたが、2年目の今シーズンも安定した成績を残しました。WHIP0.78、奪三振率は中継ぎ投手リーグトップでした。
②湯浅 京己(38ホールド 防御率1.09)
奪三振率は栗林に次ぐ中継ぎ投手リーグ2位。最速156kmのノビのあるストレートはメジャー打者相手にも通用すると思います。
③宇田川 優希(防御率0.81)
こちも今期出てきた選手。日本シリーズでの好リリーフを称えて選出したいと思います。同僚の山崎や阿部も候補の1人でしたが、日本シリーズで打たれてしまったこともあり、大舞台に強い彼が適任だと考えました。19試合の登板ながら、WHIPは0.93。成績は申し分ないものがあります。
④藤井 皓哉(22ホールド 防御率1.12)
同僚の千賀に続く、「お化けフォーム2号」とも言われる圧倒的な威力のフォークを武器にWHIP0.80を記録しました。クライマックスシリーズでは重要な場面でそのフォークが甘く入り、山川に一発を食らいましたが、その経験を糧にしてくれると信じています。
⑤田口 麗斗(18ホールド 防御率1.25)
対左打者向けの中継ぎ投手。悩みましたが、田口にしました。松井祐樹も良いのですが、ランナー置いた場面では適任と考えました。気迫のこもった投球で相手打者を打ち取り、流れを引き寄せてくれる貴重な選手だと思います。
~抑え~
千賀 滉大( 11勝6敗 防御率1.98)
かつて中継ぎからスタートした投手ですので、抑えに抜擢。ストレートの最高球速は161km。投球の2割を占めるフォークの被打率は127と抑え投手に必要な球威と決め球が抜群です。二刀流の関係で大谷とも悩みましたが、一番良い投手は一番重要な試合の先発に期待したいです。そこで千賀を抑えに据えました。千賀なら8回の登板もいけると思いますので、心強い抑えピッチャーです。メジャー移籍初年度ですが、本人が出場の意向を示しているため、ぜひここで活躍してほしいです。
いかがだったでしょうか。ほとんどが筆者の好みになりますが、これだけの選手が同じチームでみられるだけでわくわくしますね。開幕は2023年3月9日。対中国戦(東京ドーム)です。
【2023年WBCの主なルール】
①球数制限
1試合につき1次ラウンドは65球、2次ラウンドは80球、準決勝以降は95球を超えて投げることは出来ない。打席中に投球制限に達した場合は、その打席完了まで投球できる。
⇒1次、2次ラウンドについては第2先発が必要になります。
②登板間隔
1試合で50球以上投げた場合、中4日を空けなければならない。30球以上、または2試合連続で投げた場合は中1日を空けなければならない。
⇒このルールがあることでチームとしての総合力が試されます。一部投手だけの活躍では上位を狙うのは難しいです。
③指名投手枠
最大10人まで登録可能。最終メンバーに2人まで登録でき1、2次ラウンド終了後に指名投手同士のみ入れ替えが可能。1度外れた選手は再登録できない。
⇒千賀はメジャーのキャンプに専念するため、途中参加になりそうです。