有頂天ブログ

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裁量労働制適用拡大の目的は?

安倍首相の国会答弁問題で、裁量労働制の適用拡大が1年延期されることになった。
年収1075万円の労働者を対象として残業代の支払いをしない「高度プロフェッショナル制度」がクローズアップされている。
しかし、そうした人材はごく少数で多くの労働者は年収1075万円以上に満たず、給料は低いにも関わらず、裁量労働制となっている
 
そもそも裁量労働制とは、
 
実際の労働時間がどれだけなのかに関係なく、労働者使用者の間の協定で定めた時間だけ働いたと見なし、労働賃金を支払う仕組み。企業は労働時間の管理を労働者に委ねて、企業は原則として時間管理を行わないことが特徴だ。情報処理システムの分析・設計や記事の取材・執筆など11の業種が、裁量労働制を適用される業務とされてきた。2000年4月には労働基準法が改正され、ホワイトカラー職場の一部にも適用されている。(ASCII.jpデジタル用語辞典)
 
もしくは、
 
 
実際に働いた時間でなく、あらかじめ決められた労働時間に基づいて残業代込みの賃金を払う制度。それ以上働いても追加の残業代は出ない。仕事の進め方や時間配分をある程度自分で決められる働き手に限って適用できる。研究開発職など専門性の高い仕事か、企業の中枢で企画・立案などの仕事に就く人が対象

とある。だが、日本における裁量労働制は真に裁量労働制とは言えない。裁量労働制については、年収の規定がない。

実際、裁量労働制を採用している企業では月給25万円以上はわずか1割というデータもある。これでは到底、年収1075万円に届きそうもない。

そもそも裁量労働制が適用されている多くの労働者は「時間配分をある程度自分で決められる」わけではない。この「ある程度」に幅がある。

どのような職種でも「ある程度」時間配分を自分で決めるだろうし、多くの労働者は上司や会社の指示、取引先との関係で労働時間が決まる。

今回、政府が導入を先送りした裁量労働制の適用拡大の目的は何なのか。経団連からの要望なのか。政府が「働き方改革の柱」と据えているが、これでは国民の支持も得られず、多数の反対にあってまで成立させる法案とは思えない。適用拡大には、連合も「営業職全般」に適用される可能性があると懸念を示している。連合を支持母体とする民主、民進党の力が弱まったところで法案を通そうとしたが、思わぬところでデータの粉飾が露呈し、二の足を踏んだ感じだ。実際の裁量労働制のデータなど詳しいものはないわけだから、粉飾するしかないのだが、その粉飾があまりずさん過ぎた。