有頂天ブログ

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豊洲移転は既定路線

日本経済新聞社などの世論調査では、小池百合子都知事が「築地市場豊洲市場に移転し、築地の跡地を5年後に再開発する」との方針を示したことを「評価する」が54.9%を占めた。「評価しない」は31.4%だった。豊洲市場の移転には賛否両論あったが、豊洲と築地の双方を活用する都知事の方針には過半が賛意を示した。【2016年6月25日 日経】

 

同記事のように、世論は築地の再開発「食のテーマパーク化」を一定程度、支持を得、同策が功を奏した形だ。だが、豊洲市場の経営は赤字が想定されているのに、さらに財源を築地にあて、新施設を作るのは疑問だ。ただでさえ2016年11月に予定されていた移転期間を過ぎているため、その間稼働してない施設は赤字だ。

 

もっとも小池知事は築地の再開発について、5年後をめどにとしているとのことなので、都議選の対策のため、差し当たり今再開発を発表し、票に結び付け、今後の情勢によって再開発を先延ばしにしたり、止めたりする魂胆なのかもしれない。

 

だが、識者からは厳しい意見が相次ぐ。そもそも今回の土壌汚染問題で、豊洲はもちろん、築地のブランド価値も下がってしまった。ブランド価値の下がった市場に、どういう食を扱う施設なのかコンセプト不明のテーマパークを打ち出しても難しいのではないか。

今回の件は、豊洲の施設は既にできてしまっているわけだから、移転するよりほかなかった。土壌汚染は当初から指摘されていたことであるし、魚を汚染された水で洗うわけはないので、そこまでの問題ではないとの意見もある。それを蒸し返して、自身の人気に繋げた政治家としての手腕はある意味で、評価できるだろう。

 

結局、問題を掘り返して、責任追及し、豊洲の移転延期による赤字の拡大、築地のブランド価値の低下を生んだ。豊洲の追加汚染対策に取り組んだ点は評価できるのだが、責任追及などは確かに必要なことではあるが、未来志向の発想ではなく、もはや国民にとっては身近な問題ではない。今後半世紀、豊洲を中心に日本の市場が回るのであろうから、豊洲のマイナスイメージの払拭、ブランド価値の向上が先決だろう。そのためには、形だけではない「汚染対策」こそが豊洲の未来を照らすのではないか。